導入事例

株式会社ビューン様

月間コンテンツ閲覧数2億PVを超える ビューンの電子書籍読み放題サービス「ブック放題」

IDCFクラウドの広帯域ネットワーク接続と高性能仮想マシンで可用性を担保

導入事例

月間コンテンツ閲覧数2億PVを超える ビューンの電子書籍読み放題サービス「ブック放題」 IDCFクラウドの広帯域ネットワーク接続と 高性能仮想マシンで可用性を担保

株式会社ビューン

株式会社ビューン様は、日本ではじめて雑誌読み放題サービスを開始された企業です。
現在は、個人向け電子書籍サービス「ブック放題」や、法人向け電子書籍サービス「ビューン読み放題スポット」、「ビューン読み放題マンション」など、読み放題の対象を雑誌だけでなくマンガや旅行ガイドにも広げ、雑誌800誌・旅行ガイド250冊・漫画60,000冊以上の電子書籍が読み放題となっています。

「ブック放題」のコンテンツ閲覧は約2億PV/月、「ビューン読み放題スポット」「ビューン読み放題タブレット」の導入店舗数は全国で6,000件超、「ビューン読み放題マンション」の登録件数は13万戸超となり、サービス利用者数は右肩上がりに増え続けています。
サービス開始当初から、コンテンツとITで「もっと世界をおトクに」するサービスを目指し、コストパフォーマンスはもちろんのこと、「コンテンツ力」や「UXを高める」ことを意識してサービスを展開されています。
サービスのインフラとしてIDCFクラウドをどのようにご活用いただいているのか、サービス開発部 部長 平文 英徳氏とサービス開発部 明田 浩一氏にお話を伺いました。

電子書籍の時代を切り開くパイオニア「ビューン」。
運用管理も任せられるインフラ環境を選定

御社のサービスについて教えてください

2010年6月に iPad の発売に合わせて日本ではじめての雑誌読み放題サービス「ビューン」を開始しました。当時は、雑誌・新聞・テレビニュースなどのコンテンツを、Android™ 搭載スマートフォン、iPhone や iPad などで閲覧できる個人向けサービスでした。その後、個人向け電子書籍サービス「ブック放題」や、法人向け電子書籍サービス「ビューン読み放題スポット」など、利用シーンにあわせて利用できるサービスをリリースし、雑誌、旅行ガイド、マンガなどのコンテンツも充実させています。

「我々だけが提供できている価値」や「他社で提供できていないものが実現できているか」という点を大切にして、常に市場を意識しながらサービス提供を行っています。

IDCフロンティアを選定された理由を教えてください

2010年6月にサービスを開始した「ビューン」は、想定していた事業計画よりも数ヶ月くらい前倒しで事業を開始することになりました。そのため、導入までのスピード感は非常に必要でした。iPad 発売に合わせてサービスインするという極めてタイトなスケジュールでしたから、そこにしっかり合わせてサーバーを提供してくれる事業者であることが大前提でした。

また、24時間365日の機器監視や障害対応をお任せできるかどうかもポイントでした。弊社としては、ユーザー向けアプリやコンテンツ配信部分により経営資源を割き、サーバーの保守運用についてはその道の専門家にお任せするような体制をと考えていました。もちろん、サービス提供価格が安価なものですから、事業開始からすぐにインフラにあまり高いコストはかけられないというのもありました。初期投資を抑えてユーザーの増加に合わせてサーバーを順次簡単に増強していけるということが重要でした。

加えて弊社のサービスは、ニュース映像動画やファッション誌のカラー紙面がほぼ1冊分配信されるなどリッチコンテンツなので、広帯域ネットワークを提供してくれる事業者を探していました。 これらの条件を満たしているのがIDCフロンティアのマネージドクラウド(以下、IDCFマネージドクラウド)だったため、採用することに決まりました。

*IDCFマネージドクラウドはサービス提供を終了しました

「ビューン」のサービス開始後、アクセスが急増したそうですがどのように対応されましたか

「ビューン」のサービス開始直後、想定以上の急激なアクセス増加に耐え切れませんでした。想定では、IDCFマネージドクラウドの標準の帯域でも問題ないと考えていましたが、予想外にアクセスが多く、アクセスが出来ない状況が発生しました。 問題発生直後からIDCフロンティアの担当セールスエンジニア(以下、IDCF担当SE)と密に連絡を取り合い、すぐにかけつけてくれて暑い会議室で汗だくになって問題解決に当たりました。あの時、我々の「早急にサービス提供を再開しなければならない」というビジネスの事情を理解してくださり、IDCF担当SEが弊社に張り付いて長時間にわたって親身に対応してくれたことには本当に感謝しています。

結果として、IDCフロンティアは自社でバックボーンを持っているため、すぐに帯域を50倍程度に増やしてもらいました。その後、アクセスが落ち着いてからは当初に用意した帯域の20倍程度にして運用しました。

【国内最大級の国産パブリッククラウド】IDCFクラウド

大容量コンテンツ配信に最適
運用にあわせてサービス・機能の組み合わせが自由自在

IDCFクラウドの利用を開始されたきっかけは?

2015年6月の「ブック放題」のリリースにあわせサーバーを選定する際に、IDCフロンティアで新しく「IDCFクラウド」がリリースされていました。IDCFマネージドクラウドの利用実績があったため、「ブック放題」のインフラはIDCFクラウドを利用することにしました。これをきっかけに、それ以前にリリースしていたサービスも「IDCFクラウド」に変更しました。

*IDCFクラウドは2014年10月15日リリース

サービスを支えるインフラの運用面で重要視されている点は?

「可用性をどう担保するか」に注力しています。
Webサービスのため「サービスをおとさない」ことが大前提なので、どのような構成で冗長化するかという点にポイントをおいて運用しています。また、ネットワークの安定性も重要なポイントです。 2010年6月の「ビューン」リリース時にアクセス増によりネットワーク帯域を増強した経験から、IDCFクラウドでもネットワークの増強を行っています。

弊社がIDCFクラウドの利用を開始する時点では、IDCFクラウドの帯域を増強するメニューは無かったのですが、IDCF担当SEや担当営業との調整の上、IDCFクラウド標準の仮想ルーター(2Gbps帯域)を経由せずダイレクトに大容量バックボーン10Gbps帯域に接続するように設定していただきました。
現在は「クラウドネットワークコネクト」としてIDCFクラウドの正式メニューにラインアップされており、仮想ルーターの帯域制限を気にせずに利用できますし、コストの観点でも利用状況に応じてネットワーク契約帯域を選択出来るという点が便利に利用できるポイントの一つです。

弊社が提供しているほぼすべてのサービスをIDCFクラウド上で稼働させていますが、仮想マシンの性能の高さに加え、ネットワーク帯域の強化により大容量のコンテンツ配信でも問題なく運用ができているため、IDCFクラウドの利用だけで充分に可用性が担保できていると感じています。

IDCFクラウドをどのように利用されていますか?

新サービスのリリース時はもちろんのこと、雑誌やマンガなどのコンテンツも随時追加しているので、サービスごとに仮想マシンやリージョンを使い分けて運用しています。

また、IDCFクラウドは様々なサービス・機能があるため、運用状況にあわせて組み合わせて利用することができ、IDCFクラウドだけで完結できる点もとても助かっています。
一例ですが、「ブック放題」のリリース時にWebビューワーの建付けが必要になり、できるだけ高速に表示させる仕組みが必要でした。リリース当初は、自社で仕組みを作っていたのですが、キャッシュの管理が煩雑で、運用工数がかかっていました。
IDCF担当SEに相談したところ、弊社の構成では「IDCFクラウド CDN」の利用が有効であることが分かりました。
「IDCFクラウド CDN」では、IDCFクラウド管理画面「クラウドコンソール」からキャッシュの管理ができるようになっているため、運用が圧倒的に楽になりました。

雑誌などの大量のコンテンツデータはどのように管理されていますか?

コンテンツの保存には、IDCFクラウドの仮想マシンとは別に「ベアメタルサーバー」を利用していたのですが、コンテンツの増加に伴ってディスク容量が足りなくなってきました。
そこでIDCF担当SEに相談したところ、「IDCFクラウド クラウドストレージ」での運用をご提案いただきました。ベアメタルより容量も多く、すぐにでも運用を切り替えられるということでしたので、「クラウドストレージ」を利用することに決めました。
実際にクラウドストレージを使ってみると、空き容量の心配をすることも減り、データの管理がしやすいためとても助かっています。

【国内最大級の国産パブリッククラウド】IDCFクラウド

仮想マシンの性能が高く、利用台数削減によるコスト削減を実現

IDCFクラウドの使い心地はいかがですか?

IDCFクラウドは、仮想マシンの性能が高いと感じています。
定期的に仮想マシンの機能強化が行われているということもありますが、以前は仮想マシン複数台が必要だったものが1台でまかなえるようになったこともあります。 サーバー台数が減ることにより、運用管理が楽になりさらにコスト削減にも繋がっています。

また、本来は物理マシンでの利用が推奨されているシステムを、IDCFクラウドの仮想マシンで稼働させています。物理マシンでの利用が推奨されているということは高い性能や安定性が求められるシステムですが、IDCFクラウドでは仮想マシンでも充分に性能を発揮しており、安定して稼働しているので安心して利用しています。

IDCFクラウドのおすすめポイントがあれば教えてください

IDCFクラウドは、小規模からのスタートにピッタリのサービスで、その後のスペックアップ、スケールアウトもIDCFクラウド管理画面「クラウドコンソール」から簡単に行うことが出来ます。
IDCF担当SEの方が親身にサポートしてくださるので、相談しながら運用ができる点は心強いと思います。

また、仮想マシンのスペックは、CPU、メモリの組み合わせで選ぶことができるため、迷わずに選ぶことができます。
サービスやコンテンツの拡張にあわせて仮想マシンを追加しますが、利用用途にあわせて「データベース用には高スペックなマシンを利用」「書籍データの配信用にはハイCPUタイプかつ比較的低スペックなマシンを多数利用してスケール性を確保」などメリハリをつけて利用しています。

IDCFクラウド管理画面「クラウドコンソール」が直感的で使いやすい点も気に入っています。分かりやすい言葉で表現されているので、メニューや操作に迷うことなく作業が出来ています。

最後に、今後の展望について教えてください

現在は、定額で読み放題のサービスを提供していますが、新しく1冊単位でレンタルできるサービスを開始しました(2024年5月27日リリース)。いままでの読み放題サービスの場合、出版社様の権利などの関係で対応できなかったコンテンツもあったのですが、新しいレンタルサービスでは提供ができるようになります。
また、法人向けのサービスについても、多くのお客様にご利用いただけるように、お客様の業種にあわせた商品開発を進めています。

コンテンツのラインアップ強化により、いままで以上に多くのユーザー様に使っていただけるサービスを目指しています。
コンテンツが増えると、その分データ量が増えることになるので、「クラウドストレージ」の追加をはじめとしてIDCFクラウドを今後も活用していく予定です。

本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました

【国内最大級の国産パブリッククラウド】IDCFクラウド

株式会社ビューン

株式会社ビューン

設立
2010年3月19日
所在地
東京都千代田区神田錦町3-13-7 名古路ビル本館2階
事業内容
インターネットを利用したコンテンツ配信サービス 等
URL
https://www.viewn.co.jp/新規ウィンドウを開きます

※掲載内容は、本事例の掲載日時点の情報です。
※記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※iPad、iPhoneは、米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。
※iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
※Android は Google LLC の商標です。

2024年7月2日掲載

2024年07月02日掲載