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[目次]
前回の記事『常時SSLが急増中!?Webサイト全体をHTTPS化するのが今のトレンド』でも紹介したように、「常時SSL」への関心が高まってきているのには、いくつか理由があります。
その中から、今回は常時SSL化について世間の動きをお話しましょう。
アメリカ政府や、Yahoo! JAPANも常時SSL対応を宣言している
「常時SSL」は、インターネットを安全に利用できるように、IT業界の色んな企業が推進している取り組みです。
特にアメリカでは、GoogleやFacebookなどが、早くから常時SSLを実現しています。
最近では、アメリカ政府が".gov"のアドレスを使う政府関連サイトに対して、2016年末までに、常時SSL対応することを義務付けました。
日本では、Yahoo! JAPANトップページやYahoo!ニュースを含むすべてのサービスにおいて常時SSL(AOSSL)に対応することを宣言しています。
更に、2016年10月23日に、みずほ銀行がWebサイトのリニューアルと共に全ページを常時SSL化しました。
実施の目的として、“より安全にホームページをご利用いただくため“と発表しています。
Googleも推進、Webサイトの常時SSL化が進む背景
大手Webサイトが対応したからと言って、常時SSL化は進むのでしょうか?
答えはYESです。
Google Chrome、Firefox、Internet Explorer、Safariなどの代表的なWebブラウザは、Webサイトの利用者に「これは安全なサイトです」と気づかせるため、”https://”の暗号化通信の場合のみ、アドレスバーに鍵マークを表示したり、緑色へ変色する仕様を一般化させています。
さらにGoogleは、2017年1月に提供予定の「Chrome 56」で、パスワードやクレジットカード情報の入力フィールドがあるWebサイトでHTTPが使われている場合、ブラウザのアドレスバーのURLの前に「Not secure」(安全でないサイト)の文字を表示すると発表しています。
これまでは、HTTPS=安全なサイトと表示していたのが、HTTP=安全でないサイト、という風に常時SSL推進メッセージを強めています。
セキュリティに詳しくない一般の方でも、Webブラウザに警告メッセージが出ていると、このWebサイト大丈夫かな?この会社大丈夫かな?って不安になりますよね。
そうすると、Webサイトを閲覧してもらいたい運営者にとって、常時SSL対応は他人事でなくなってきます。
どんなWebサイトが常時SSL化しているか気になる方は、こちらの記事をチェックしてくださいね。
Yahoo!,Google,Facebook有名サイトが続々と常時SSL化する理由
Chrome 69からHTTPSの表記が変化!Chrome 70以降も要チェック!
これからのWebサイトはどうすればいいの?
すばり、これから作るWebサイトは「常時SSL」で!既存のWebサイトも対応検討を開始しましょう。
ネットショッピングサイトが出てきた頃は、個人情報やクレジットカード番号を入力するのは不安という声が多かったですが、今では抵抗なく利用できるようになりました。
スマートフォンの普及で、外出先や移動中でもインターネットを利用する機会が増えました。
利用方法が変化し、依存度も上がっているのですから、それに合わせて利用環境の整備が必要なのは、考えてみたら当たり前のことですよね。
Webブラウザベンダーも、大手企業のWebサイトも、利用者が安心してインターネットを利用できるように、それぞれの立場で常時SSLを推進していることが分かりました。
このように今後、Webサイト全体を"https://" にする「常時SSL」が、今後、普及していくことは間違いありません。
新しく作るWebサイトは、最初から「常時SSL」に対応しておきましょう。
既存のWebサイトも、「常時SSL」に対応することができますので、常時SSL Lab.の他の記事も参考にしてくださいね。
Web担なら知っておきたい超初心者向け「常時SSLガイド」
常時SSL対応の準備~作業~仕上げまでの流れを把握する実践編
この記事のポイント
- 政府や企業のWebサイトだけでなく、Webブラウザベンダーも常時SSLを推進している
- ブラウザの表示をみると、一般の人も安全なサイトかどうかを見分けられるので、常時SSLに対応するサイトは増えていく
- これから作るWebサイトは「常時SSL」で!既存のWebサイトも対応検討を開始しましょう